スニラのパルプ工場と従業員住宅
工場外観
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ヘルシンキから東へ約130km,コトカKotkaに建設されたパルプ工場は、マイレア邸の施主H.Gullichsenのアールストロム社を含む大手五社の共同出資に依るものです。パルプ工業はフィンランドで最も重要な工業で、そのクライアントを得たアアルトの事業者としての才覚も見逃すことは出来ません。シルツの記述に依れば、このころ、アアルトは社会主義的思想に共鳴しており、労働者の劣悪な住宅改善に熱意を持って取り組んでいた時期でもありました。又同様の考え方をもったグリクセン夫妻と意気投合し、マイレア邸の設計依頼や、家具の会社アルテクへの出資に結びついたと言われています。