南側全景
Baker House M.I.T. 90-29-15.jpg
1940年M.I.T.(マサチューセッツ工科大学)の招聘を受け客員教授に就任したアアルトは、実質的に教鞭を執ったのは46〜49年で、47年にこのBaker House(学生寮)の設計依頼を受けています。南側に交通量の激しい道路とチャールス川を望む細長い敷地に、全ての部屋が南面し川の景色が見られるよう、うねる平面の計画をしたと言われています。しかし1939年・ニューヨーク博パビリオンのうねる壁面を外部で試みたかったのではないか、と言う説もあります。1950年・国連本部、1951年・レイクショアドライヴ・アパートメント、1952年・レヴァー・ハウスといったガラスの摩天楼が華々しく現れた時代にあって、レンガに覆われたこの建物は古くさく見えたのでしょう。アメリカでの評判は芳しくなかったようです。